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脳性麻痺の彼女が障がい者専門デリヘルで働く理由

第3回 障害者の「性」

■社会や人の心のバリアフリーにつながる

 まゆみさんに話を聞いてから4か月の時が経ち、今ではリピーターが付くほどになった。

「やり方はいくらでもある。一般的なやり方に当てはめたり自分の中でのマニュアルを作るとできないことも多いが、その時の相手との感触や間合いをみてコミュニケーションをよくとるようにしている。次また別のやり方を試してみたり、リハビリの先生に身体の動きのことなど教えてもらい研究している」と言うまゆみさん。

 一般的な情報や他に自己を照らし合わせて判断したりすることは、何の役にも立たなかったり可能性を狭め広がりを押さえつけることもある。

 それは障害の有無に関係なく言えることであり、身体の自由に制限のあるまゆみさんだからこその説得力ある言葉だ。

 彼女がこの仕事をするうえで必要と言っていた「個々の特性を強みとして肯定する脳力」とは、彼女以外の人や社会にとっても、必要であり大切なことではないかと思える。何故ならそれこそが、社会や人の心のバリアフリーにつながる始まりの一歩に思えてならないからだ。

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善光 てら

よしみつ てら

障害者や介護や女性ならではの、さまざまなモノ・コト・ヒトについて書く。



乳癌サバイバー。介護福祉士。


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